プエラリアの基礎知識 タイでのプエラリアの歴史

バストアップサプリとして知名度上昇中のプエラリアは、タイ北部やミャンマーに自生しています。 その「生まれ故郷」のタイで、プエラリアがどのような歴史をたどってきたのか簡単に説明しましょう。

プエラリアは少数民族の万能薬だった

プエラリアが自生しているタイ北部には「モン族」という少数民族が住んでいます。 プエラリアはこのモン族の間では、病気や怪我を治したり、美容や若返り効果を発揮したりするなど、万能薬として扱われていました。

どれほどの効力があったかについて詳細は分かっていませんが、隣国ミャンマーの寺院で発見された古文書には、プエラリアが自生している地域の女性はいつまでも健康で、若々しい姿を保っていたという内容が書かれていたといいます。

きっかけは地元大学の研究

少数民族の万能薬であったプエラリアが、実際にどのような効果を発揮しているのかについての研究が始まったのは1952年、地元タイのチュラロンコン大学の薬学部においてです。 この研究にイギリスの大学の研究チームが加わり、1960年にはその研究結果が雑誌「ネイチャー」に発表されました。

この中に「プエラリアには美乳効果を持つ成分・プエラリンが含まれている」と書かれていたことがきっかけで、プエラリアは各方面から注目を集めることになるのです。

乱獲で絶滅寸前に

プエラリアが注目を浴びることで採取量は増えていきましたが、これが原因で困った問題が起きました。 そもそもプエラリアは栽培が難しく、自生しているものを採取するのが主流です。

この状態でプエラリアの採取量を増やしていったため、20世紀末には採取量が激減し、絶滅が危惧されるようになったのです。 絶滅を懸念したタイ政府は1999年、無許可での採取や輸出を禁止しました。現在でも、生のプエラリアの輸出は行われていません。

こうしたタイ政府の尽力にもかかわらず、プエラリアの野生種の数は思うように増えていません。 プエラリアがサプリメントとして価格が高めなのも、仕方ないことなのです。